カニカニ 詐欺 /電話番号は?北海道カニ電話勧誘の手口、事例、対処法

カニカニ 詐欺 /手口

「カニカニ詐欺」と呼よばれるカニ通販詐欺をご存じでしょうか?

カニカニ詐欺とは、カニ通販会社や北海道や北陸の水産会社をかたる人物から、電話が突然かかってきて、強引に購入契約をさせられたり、断ったにもかかわらず、蟹が勝手に送られたりする詐欺商法です。

価格はだいたい10,000円~15,000円程度で、そのほとんどが北海道ナンバーの011か、080や070などの携帯電話から掛かってきます。

カニカニ詐欺の具体的な手口
  • 北海道の○○市場、○○水産など海産物を販売している業者とすぐ連想する名前を名乗る
  • 実際にある北海道のカニ販売業者を騙る
  • 「先日はご利用ありがとうございました」などと名乗り、相手から情報を引き出す
  • 家族がその店から購入しているかのようなトークをしてくる
  • 抽選で当選しましたなど、無料で届くように思わせる

「北海道の△△市場」「北海道の○○水産」などと名乗り、一方的に「蟹は好きですか?」「超お値打ち価格で蟹を購入できます」などと聞き、「はい」と答えたら数日後に代金引換便で商品を送りつけ代金を取るのが一般的な手口です。

当然、見も知らない人からの突然の電話ですから断る人が大半ですが、断ると突然豹変して、脅して、強引に契約をさせようとしてきたり、断っても品物を送りつけて無理矢理お金を支払わせようとする悪質な業者もいます。

最近はネットでかにを通販する人も増えてきたので「×××(楽天、ヤフーショッピングなど)でかにを買いましたよね?」と、以前かにを買った会社のフリをして、質の悪い商品を送り付けてくる場合もあるようです。

実際にかにを販売している事業者の名前を出して、消費者を騙そうとする悪質な業者も多く、一度でも通販でかにを買ったことがある人は要注意です。

少しでも「怪しいな」と思ったら一度電話を切って、以前購入したかに通販サイトに連絡を取りましょう。

大抵は「うちでは営業の電話をやっていません」と返答されるはずです。

なお、カニカニ詐欺の被害額は、最も多いのが10,000円から15,000円台で8割を占めているそうです。

「まあ、このくらいだったら出してもいいか」、「被害届を警察に出すほどでもないか」って思うくらいの絶妙な隙間をついてくるので、ついお金を払ってしまう人が多く、数年前から全国的に被害が拡大しています。

カニの需要が増える年末にかけてさらに増えることが予想されます。

粗悪なカニが送られるだけでは詐欺にはならない?

北海道からカニを送るといって海老が送られてくれば詐欺は成立しますが、加工用のくずガニが送られてきても詐欺にはなりません。

いくら代引きでも、一度OKをだしてお金を払ってしまったら、こちらの落ち度になりますから、注意して下さい。

実際、カニの本場の北海道でも詐欺がありますから、いくら産地だからと言っても知らないお店から購入するのはやめた方が良いです。

私も北海道で、水を凍らせて水増しさせ、それを何度も繰り返したようなスカスカのカニを買ってしまった事がありますが、これも明確な詐欺には当たらないとの事で悔しい思いをした事があります。

カニカニ詐欺の被害者は高齢者が多い

カニカニ詐欺の被害者は、60代以上が7割以上を占めていて、明らかにお年寄りをターゲットにした詐欺行為です。

地域別にみると、神奈川県などの関東がトップで2割を占めています。

次に東海、山陽地方、北部九州とこの4地域の合計で5割を超えます。

一方で、越前ガニなどで有名な北陸地方や、山陰地方は1%くらいしかいません。

確かにカニの名産地の人はカニ通販自体を利用せずに販売所で購入する事も多いので、むりやり売りつけるのは難しいでしょうね。

商品の種類別にみるとカニが8割を超えますが、最近ではカニ以外にサケ、ホッケ、ホタテ貝、イクラ、タラコ、エビなどでも被害が報告されています。

商品に関わらず、あまりネットを使わない高齢者層の知識不足、判断力不足、押しの弱さに付け込んで、いろんな屁理屈を付けて、カニやエビ、ホタテなどの海産物を送り付け、解約できないから金を払え、と強制する非常に悪質な手口である事は共通しています。

年金支給日を狙って電話がかかってくる事が多い

カニカニ詐欺の業者は高齢者がいる世帯に年金支給日以降に電話をかけてきます。

業者は名簿よりも電話帳で調べて電話をかけてきますが、いかにもお年寄りらしい名前で載っていたり、女性の名前でのっていたりすると、特に狙われやすいです。

もしも、亡くなられた方が変更もされずに掲載されていると、死人に口なしとばかりに、「○○さんには以前、大変お世話になりました。・・・・・です。」と生前に購入歴があるように平然と嘘をついてきますので、注意が必要です。

もし、それらしき電話がかかってきたら「うちはいりません!」とはっきり断りましょう。

カニカニ詐欺で電話をかけてくるのはアルバイト

電話をかけて勧誘をしてくるのは、漁師でもなく専門の業者でもありません。

元々はオレオレ詐欺をやっていた組織が「半グレ」と呼ばれるような反社会的勢力が仕切って組織的に行っているケースがほとんどです。

実際に電話してくるのは時給○百円で雇われたアルバイトがほとんどで、成果に応じて時給がアップするか、契約成立でのインセンティブがあるようです。

顔や身なりが見えるわけでもないので、服装自由の茶髪、ピアス、ネイルは当たり前の世界。

人を騙す事に良心の呵責もありませんし、オレオレ詐欺で身に着けた話術で、相手の隙を見つけてたくみに代金引換で商品を送りつけようとしてきます。

一度でも購入してしまうと、業者の名簿に載ってカニ以外の詐欺のターゲットにもなりかねないので、絶対に購入してはいけません。

カニカニ 詐欺 /よくある事例

カニカニ詐欺の手口は多岐に渡りますが、実際に起こるケースはざっくり3つに大別されます。

  • 大手のカニ通販のふりをして電話してくるケース
  • 会社は存在するものの手口が悪質なケース
  • 架空の店名を使って電話してくるケース

事例①:実際に存在する大手のふりをしてくるカニカニ詐欺

一番タチが悪いのが、実際の有名店の名前を使って、実際は違うお店の粗悪なカニを売りつけるケースです。

以前にそのお店で買い物をした事があると、簡単に引っかかってしまいます。

楽天の名前でカニカニ詐欺

特に多いのが楽天の名前を語る手口です。

「以前、蟹を購入していただいた楽天ですが。」と電話がかかってきます。

あるいは、以前、蟹を実際に購入した会社のフリをして電話がかかってきて、再度、購入依頼をすると、質の悪い蟹を送りつけてきます。

どうして購入履歴がわかるのか不思議ですが、リストがどこからかで漏れている可能性もあります。

詐欺業者は、入手した個人情報を確認するため通販業者などを装って固定電話に連絡してくることが多いです。

偶然、当てずっぽうが当ってしまうこともあります。

まず、まっとうな販売業者は電話をかけてくることはありません。

まして楽天では絶対にありません。

悪徳な詐欺業者は応答がない電話番号は使い道がないとしてリストから削除することもあるので、留守電メッセージなどを利用して不審な電話には出ないようにすることが大事です。

もし「怪しい」と思ったら、以前購入した通販サイトに連絡を取って確認するようにしましょう。

最北の海鮮市場の名前でカニカニ詐欺

有名なカニ通販の最北の海鮮市場の名前を語ったカニカニ詐欺の事例も起きているそうです。

北海道の特産品を販売している当店「最北の海鮮市場」と思わせる名乗りをしているようで、年に数件お困りの方から当店に連絡がございます。最北の海鮮市場では、営業を目的とした電話は一切行っておりません。身に覚えのない営業電話は十分にお気をつけください。

最北の海鮮市場の公式サイトでは、実際の手口を公開して注意喚起をしています。

  • 着信電話番号に折り返しても連絡がつかない。
  • 脅迫まがいの電話応対。
  • 断ると横柄な態度をとる。突然電話を切られる。
  • 断ったが、後日代金引換便で商品が届く。
  • 粗悪な商品で高額な請求がきた。

事例②:会社は存在するものの手口が悪質なケース(海誠物産と北翔物産)

これは会社自体は存在するものの、割引したと偽って、実際は割引せずに販売したケースになります。

どちらも札幌のカニ通販業者で、名称は「海誠物産」「YAB」の屋号と、「北翔物産」「BrF」の屋号の業者で、2社に共通している違反内容は実態のない割引価格での電話勧誘です。

多数の苦情を寄せられた事により、関東経済産業局は、2018年3月27日にこの2つの業者に特定商取引法に基づき3カ月間の業務停止命令を出しました。

販売チラシも用意されてはいたのですが、通販形式の販売実績はほとんどなく、「氏名等不明示」「再勧誘」「販売価格についての不実告知」など5項目で摘発されています。

調査によると両社ともに、電話勧誘の際のツールとしてのトークマニュアルや顧客名簿が用意されていたそうです。

特に電話勧誘による蟹の売り込みは怪しいと思ったほうが良いでしょう。

事例③:架空の店名を使ったカニカニ詐欺

実体のない会社名を名乗って、カニカニ詐欺の電話をかけてくるケースもあります。

これまでに被害が報告されている実体のない店名
  • 北海道物産販売
  • 北海道水産市場
  • 札幌の池田
  • しまだや海鮮市場
  • 花丸水産
  • さくら水産
  • 海産市場
  • 北英物産
  • マルキタ水産
  • 匠水産
  • Kyoei(キョウエイ)
  • 北一グルメ

ただし、中には、実際に存在する業者名、もしくは名前をよく似せた業者名というケースも多く、次で紹介するような電話番号に注意をするほうがより確実です。

カニカニ詐欺で使われている電話番号
  • 08018753699/080-1875-3699
  • 09038751787/090-3875-1787
  • 07052846840/070-5284-6840
  • 0115578898/011-557-8898
  • 0112805581/011-280-5581
  • 0112522205/011-252-2205
  • 0115969255/011-596-9255

特に08018753699/080-1875-3699の「北海道物産販売」を名乗る会社と、07052846840/070-5284-6840の「北海道水産市場」を名乗るケースは、2021年から被害が急増しており注意です。

カニカニ詐欺かなと思ったら、相手の会社の所在地や電話番号を聞いていったん折り返しにするほうが安全です。

ツイッターではリアルタイムでカニカニ詐欺の情報が流れているので、注意喚起してくれるユーザーに感謝しつつ、怪しい店名はツイッターでもチェックする事をおすすめします。

カニカニ 詐欺 /対処法

  • ①すぐに断るよう家族にも注意喚起しておく
  • ②一方的に送りつけられた場合、絶対拒否(代金引換は払わない)
  • ③電話で勧誘された場合、クーリング・オフできる
  • ④トラブルにあったら、すぐに消費生活センター等に相談する

カニカニ詐欺の電話がかかってきた時は、すぐに断ればいいのですが、強引に一方的に送り付けられてしまうケースもあります。

絶対に避けたいのは、代金引換のお金を払う事です。

お金を払ってしまうと、後から取り返すのは非常に難しくなります。

すぐに断るよう家族にも注意喚起しておく

カニカニ詐欺と思われる怪しい電話がかかってきたらすぐに断るのが基本です。

しかし、自分は怪しいと思っていても、高齢の両親や祖父母が勝手に注文してしまうケースが非常に多いので、家族にも普段から注意喚起しておく事が大切です。

我が家も祖母が一度カニカニ詐欺の被害にあいかけた事から、ナンバーディスプレイ付きの電話機に買い替え、番号登録し、フリーダイヤルなどは着信拒否するようにしました。

更に留守電にしておいて、着信があった番号をネットで調べ、迷惑電話だったら即着信拒否設定にしています。

さらに、「電話でカニを売りつけてくるのは詐欺だから絶対に買わないで」と説明し、電話機の前にも張り紙をしました。

それでもまた引っかかりそうになったので、電話機のボリュームを最小にして、祖母には聞こえないけど私には聞こえる大きさにした上で、詐欺の番号であることを確認して着信拒否するようにしました。

しかし、着信拒否しても、かけてくるのはバイトなので、次々と新しい携帯番号からかけてきてキリがないのが実体です。

高齢のご家族がいる方は、とにかく周りが気を付けてあげるしかないです。

代金引換で商品が届いても受取を拒否する

購入を断ったにもかかわらず、代金引換で商品を勝手に送りつけてくることがあります。

もし商品が家に届いた場合も、受け取る義務はありませんので、受け取りを断乎拒否しましょう。

宅配のドライバーにはっきり「受け取れません」と言ってください。

生ものだからと、一度代金を払って、後で何とかしようと思っても返金の手続きが面倒なうえ、送り主がわからない連絡先などになると、返金は非常に難しくなります。

宅配ドライバーに「受け取りません」と言えば、商品を返品してもらえますので「代金は支払わない」と、はっきりとした意志を見せることが大切です。

代金引換以外で商品が届いた場合は処分

代金引換以外でカニが届く場合があります。

もともと、断ったのに送りつけられてきた商品なので処分しても食べてしまっても大丈夫です。

14日保管後は処分してOK

2021年7月6日より特定商取引法が改定され、「送りつけ商法」の規制が強化されたことにより、受け取りから14日経った後、または商品を引き取るように業者に請求した日から7日後からは、その商品を処分して大丈夫です。

これまでは、注文していない商品が一方的に送られてきた場合、業者に連絡を取っても引き取ってくれない場合は、14日間はいつ業者が引き取りに来ても大丈夫なようにそのままの状態で保管しなければいけませんでした。

つまり、勝手に送りつけられた側からする代金を支払う必要はありませんが、使ったり、捨てたりすることもできず、かなりの負担でした。

しかし、法改正されたことにより、受け取った側は直ちにその商品を処分してもよくなり、送られてきたカニを食べてしまってもよくなりました。

その場合でも業者に連絡をする必要もなければ、もちろん代金を支払う必要もありません。

商品に同梱されている請求書には、「不要な場合は送料元払いで返送してください。○○日以内に商品の返還が無い場合は、購入したものとみなします」とか「購入しない場合はその理由を通知して下さい」などと書かれていますが、そもそもの契約が不成立なので無視して問題ありません。

とはいえ、トラブルに巻き込まれないためにも、送り状の送付者名や連絡先、開封した荷物をスマホで写真撮影しておき、最寄りの消費者生活センターや警察にも通報しておくと安心です。

忘れた頃に、代金の支払いを請求されたり、これから取り立てに行くとか裁判を起こすぞと脅す業者もいるので、警察に連絡しておくだけで心強くなるはずです。

あるいは、心当たりのない商品が届いた場合、宅配業者に商品を預かってもらい、処分を依頼するのも一つの方法です。

かにでもクーリングオフが可能

クーリングオフは2009年12月1日以前は、生鮮品には適用されませんでしたが、それ以降は、3000円を超える生鮮食品についてもクーリングオフが適用されるようになりました。

業者は「蟹は生鮮食品ですのでクーリングオフができません。」と言ってきますが、完全なる嘘です。

もし、一度購入を決めてしまって商品が届いてしまった場合でもクーリングオフかできます。

一旦、契約を結んで代金を支払ってしまってもクーリングオフができます。

「分かりました」と契約に承諾、届いた荷物を開封した場合でもクーリングオフが可能です。

また、身に覚えが無い商品が届いた場合でもクーリングオフをしましょう。

クーリングオフ期間は、契約書類(法定書面)を受け取った日から8日間ですが、契約書類がない場合はいつでもクーリングオフが可能です。

代金引換で届いた場合は、はっきりと、「注文していません」と受け取りは拒否して下さい。

生鮮品だからと一旦支払ってしまうと、後の手続きが非常に面倒になります。

電話でのクーリングオフは、口約束となりクーリングオフにはなりませんので、葉書などの書面でクーリングオフを行うようにして下さい。

商品到着前にキャンセルしても良い

祖母が一度カニカニ詐欺で注文してしまった際に、商品が届く前にこちらからキャンセルので電話をして解決した事がありました。

繋がらない可能性もありましたが、数回コールの後、きちんと電話が繋がりました。

  • 私「海産物を申し込んだものですけど、キャンセルしたい」
  • 業者「住所などを確認させて頂きます。○○ですね」
  • 私「はい、合っています」
  • 業者「では、キャンセルしておきます」
  • 私「(やけにあっさりだなと思いつつ)営業電話は全て断ってるので、今後は電話をしないで欲しい」
  • 業者「承知しました」

このように、こちらの要望が100%通り簡単に断れました。

今後形を変えて電話がかかってくる事もありますので、引き続き注意は必要です。

また何よりも大切なのは、毅然とした対応です。

「相手に悪いから・・・」という感じで曖昧にしていると、どんどん自分の外堀が埋められてつけこまれてしまいます。

困った時は消費生活センターへ

カニ通販詐欺の業者は、当然、その道のプロなので、悪質な業者を相手に素人が1人で対処しようと思っても無理がある事も多々あります。

そんな時には1人で悩まずに、すぐに消費センターに連絡して、専門家と相談して下さい。

実際に消費生活センターは行政と連携して、カニカニ詐欺に対する注意喚起と撲滅にかなり力を入れています。

カニの需要が増える年末になると、「北海道の○○水産」などと、いかにもありそうな名前をかたった業者から電話がかかってきて、カニなどの海産物を代引きで送りつける商法、通称・カニカニ詐欺トラブルの相談が、数年前から全国的に増えています。業者の巧妙な手口はさまざまで、「先日はご利用ありがとうございました」と、自分や家族が以前その店から購入したことがあるような話しぶりで、相手から情報を引き出したり、「抽選で当選しました」と、無料で届くように思わせたりするほか、「カニは好きですか?」などと聞かれて、はいと答えただけで送りつけてくるようなこともあります。

消費生活センターは全国各地にあり、窓口や電話での相談も受け付けていますので、困った時は一人で悩まずに連絡するようにしましょう。

全国消費者センター

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